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QGISをチャットで操作!AIエージェントプラグイン「Mapsuke」の使い方

投稿日: 最終更新日:
この記事はQGIS 3.44を使用しています。

この記事でわかること


  • Mapsukeのインストールと、QGISをチャットで操作する方法
  • 実行内容を確認してから進める承認モードの使い分け
  • 公開データを取得して色分け地図に仕上げる流れ

こんな人におすすめ


  • QGISの操作手順を覚えるのが大変だと感じている方
  • Claude CodeやCodexをGISの作業にも使いたい方
  • 定型のGIS作業をPythonを書かずに自動化したい方

はじめに

Mapsukeは、QGISのパネルで好きな言語でチャットすると、AIエージェントがQGISを動かしてくれるプラグインです。手持ちのClaude CodeやCodex CLIをそのままつないで使うことができます。

QGISに慣れた人はもちろん、「やりたいことはあるけれど、どのツールを使えばいいか分からない」という人にも便利なプラグインです。この記事では、インストールから最初のチャット、地図づくりまでを順に追います。Claude CodeかCodex CLIが手元にあれば、最初のチャットまでは数分です。

Mapsukeとは

MapsukeはMIERUNEが開発し、オープンソース(GPL v2)で公開しているQGISプラグインです。チャットを入力すると、エージェントがQGISを動かすPythonコードを書き、Mapsukeがそれを実行して結果をエージェントに返します。これを繰り返して、データの読み込みから分析、地図の仕上げまでが進みます。

動作環境としては、QGIS 3.44以降に対応しています。ご利用には、別途Claude CodeまたはCodex CLIの導入と、利用するサービスのサブスクリプション契約またはAPIキーが必要です。

MCPサーバーの設定が不要

AIエージェント側にMCPサーバーを置いてQGISへつなぐ方法とは逆に、MapsukeはQGIS側からClaude CodeやCodex CLIを呼び出します。サーバーの構築も設定ファイルの編集もいりません。

QGISのプロセシングツールを優先して使う

エージェントは、QGISにインストールされているプロセシングツールを把握していて、自分でコードを組み立てるより既存のツールを優先します。追加したプラグインのツールも同じ扱いなので、手作業と同じ結果が返ってきます。

インストールと初期設定

事前準備:Claude CodeまたはCodex CLIをインストールする

MapsukeはPCに入っているCLIを呼び出して動くので、Claude CodeかCodex CLIを先にインストールしておきます。手順は各公式ドキュメントを参照してください。

利用には各サービスのサブスクリプション(有料プラン)かAPIキーが必要で、料金は利用者の負担です。ターミナルを触るのはこのときだけで、あとの操作はMapsukeのパネルで済みます。

プラグインのインストール

MapsukeをQGISで利用するために、プラグインをインストールします。メニューバーの[プラグイン]→[プラグインの管理とインストール]を開きます。[全プラグイン]タブの検索欄に「Mapsuke」と入力し、[Mapsuke]を選んで[インストール]をクリックします。

「Mapsuke」で検索して[Mapsuke]を選択する
「Mapsuke」で検索して[Mapsuke]を選択する

プラグインの詳しいインストール方法は、次の記事で紹介しています。

新しいセッションを開始してログインする

プラグインメニューかツールバーのアイコンからMapsukeを開き、パネル上部の[新しいセッション]ボタンで、使うエージェントとして[Claude]か[Codex]を選びます。

[新しいセッション]ボタンから[Claude]または[Codex]を選ぶ
[新しいセッション]ボタンから[Claude]または[Codex]を選ぶ

ログインが必要なときは、パネルに案内が出ます。ブラウザでログインすると、QGISの画面に自動で戻ります。

CLIが見つからない場合・APIキーで使う場合

MapsukeがCLIを見つけられないときや、サブスクリプションではなくAPIキーで使いたいときは、パネル上部の[設定]を開き、「Claude」か「Codex」タブの「一般」で次を設定します。

  1. 実行ファイル:[参照…]をクリックして、CLIの実行ファイルを指定
  2. 認証方式:[サブスクリプション(CLIのログイン)]または[APIキー]を選択
  3. APIキー:認証方式で[APIキー]を選んだ場合に入力
「Claude」または「Codex」タブの「一般」で実行ファイルと認証方式を指定する
「Claude」または「Codex」タブの「一般」で実行ファイルと認証方式を指定する

はじめてのチャット

簡単な指示を送ってみる

まずは軽い指示で動きを見ます。後述の承認モードは初期設定の「Ask」のまま利用してみます。入力欄に「札幌市内にランダムに100個の点を追加して」と入れ、[Enter]で送信します。改行は[Shift]+[Enter]です。

エージェントが応答し、QGISで実行するPythonコードが表示されます。内容を見て、下部の[承認して実行]をクリックします。

実行するPythonコードを確認して[承認して実行]をクリックする
実行するPythonコードを確認して[承認して実行]をクリックする

エージェントは、プロジェクトの状態の確認、札幌市の境界の取得、点の生成と、作業を何段階かに分けて進めます。そのたびに承認していくと、地図に点が並び、パネルに結果の説明が出ます。

札幌市内にランダムな点が100個追加された
札幌市内にランダムな点が100個追加された

承認モードを使い分ける

エージェントが書いたPythonコードはQGISと同じ権限で動くため、ファイルの変更や削除、外部へのデータ送信もできてしまいます。そこでMapsukeには、実行前の確認方法を選ぶ「承認モード」があります。入力欄の下のプルダウンで、切り替えることができます。

モード 動作
Ask 毎回、実行内容を確認してから実行する
Auto エージェントがリスクを判断し、データの削除や上書きなど確認が必要な操作だけ、理由を添えて承認を求める
Full auto 確認なしで実行する

AutoとFull autoでは、AIの判断で確認なしに実行されることがあり、その判断は適切でない場合もあります。変更は自動では元に戻せないので、慣れるまではAskのまま利用しましょう。

入力欄の下で承認モードを切り替える
入力欄の下で承認モードを切り替える

Askモードで確認を求められたら、[承認して実行][今後は自動承認][停止]のどれかを選びます。[今後は自動承認]を選ぶと、以降はFull autoになります。

地図をつくってみる

この記事で紹介する地図や分析結果は、Mapsukeの動作を紹介するための例です。内容の正確性は検証していないので、業務での判断には使わないでください。

データの取得から色分けまで

次はオープンデータを使って、簡単な分析を行った地図を作成してみます。札幌市の区ごとに地価を集計し、平均価格で色分けした地図(コロプレスマップ)を作ります。

「札幌市の区ごとの最新の地価調査のデータをもとに価格を集計して、平均価格をもとにコロプレスマップを作成して」と送ります。エージェントは国土数値情報のダウンロード、区ごとの集計、色分けの設定と進め、迷う点があれば途中で質問してきます。

札幌市の区ごとの地価調査の平均価格を色分けした地図
札幌市の区ごとの地価調査の平均価格を色分けした地図

見た目を調整し、印刷レイアウトに仕上げる

結果を見ながら「凡例とタイトルを付けて印刷レイアウトを作って」と続けてチャットで入力します。必要に応じて、色やラベルの変更も同じようにチャットで調整しましょう。エージェントはマップキャンバスや印刷レイアウトを画像として見て、仕上がりを確かめながら修正していきます。

作成した印刷レイアウト
作成した印刷レイアウト

印刷レイアウトを作成する方法については、次の記事を参照してください。

結果を確かめる

パネルの「途中経過」を開くと、エージェントが実行したPythonコードと、使ったプロセシングツールが見られます。どの処理が適切か、結果が妥当かを判断するのは利用者です。出典や集計方法を確かめてから、地図を使ってください。

「途中経過」で実行したPythonコードと結果を確認する
「途中経過」で実行したPythonコードと結果を確認する

おわりに

Mapsukeは、Claude CodeかCodex CLIがあれば、プラグインをインストールしてすぐに使えます。まずはいつものプロジェクトを開いて、「このレイヤを平面直角座標系に変換して」「市区町村ごとに件数を集計して色分けして」と、日ごろの作業をチャットで入力してみてください。Askモードなら、エージェントがどのツールをどう使うかを見ながら進められます。

処理がいくつも続く作業を任せる方法や、繰り返す作業をツールとして保存する方法など、もっと使いこなすための機能は次の記事で紹介しています。

Mapsukeはオープンソースで開発しています。不具合の報告や機能の要望は、GitHubリポジトリのIssueへお寄せください。

データの出典

この記事を書いた人
QGIS LAB編集部
QGIS LAB編集部

QGIS LABは、オープンソースのGISソフトウェア「QGIS」に関する総合情報メディアです。「位置から、価値へ。」をコンセプトに、位置情報で世界を拓くための知識と技術をお届けします。