QGISで作った地図をWebに公開しよう〜Kumoyで地図を共有する方法〜
この記事でわかること
- QGISで作成した地図をWebマップとして公開する方法
- 既存のマップをKumoyにアップロードする方法
こんな人におすすめ
- QGISで作成した地図を画像やPDFではなくWebマップとして活用したい方
はじめに
QGISで作成した地図を、そのままWebで公開したいと考えたことはないでしょうか。
この記事では、「Kumoy」というサービスを利用して、QGISの地図をWeb地図として無料で公開する方法をご紹介します。
Kumoyとは
Kumoy(くもい)は、QGISとWebのシームレスな連携を実現する、QGIS向けのクラウドサービスです。QGISプラグインを通じて地図やデータをクラウドにアップロードし、Web上で閲覧することができます。
アップロードした地図はQGISで設定したスタイルがそのまま再現されるため、作成した地図をそのままWebマップとして公開できるのが最大の特徴です。QGISで仕上げた地図をPCの外に持ち出して活用したい場面で、特に重宝するサービスです。
基本の機能は無料で提供されているため、今回はその機能を利用した地図の公開方法をご紹介します。
Kumoyについて詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
Kumoyの導入
アカウントの作成
Kumoyを使うには、GoogleアカウントまたはメールアドレスでKumoyのアカウント(無料)を作成する必要があります。KumoyのWebサイトにアクセスし、[ログイン]または[無料ではじめる]をクリックして、アカウントの作成に進んでください。

メールアドレスでアカウントを作成した場合、登録したアドレス宛に認証コードが送られます。
もし、認証コードが送られてこない場合は、
- 迷惑メールフォルダに振り分けられていないか
- メールアドレスに入力ミスがないか
- 会社や組織のサーバー側でブロックされていないか
などを確認したうえで、[コードを再送信]をクリックしてください。それでも届かない場合は、別のアドレスでの登録をお試しください。

詳しい手順は、Kumoyユーザーマニュアルの「Kumoyをはじめる」セクションをご覧ください。
組織・プロジェクトの作成
アカウントの作成が完了したら、次は「組織」を作成しましょう。組織はプランに関係なく必要です。Web UIの左下にある[組織を選択してください]から[新規組織を作成]を選んで作成してください。
なお、有料プランにアップグレードすると、同じ組織に所属するメンバー間で地図やデータを共有できるようになります。

組織を作成したら、Web UIの右上にある[新規プロジェクトを作成]からプロジェクトを作成しましょう。プロジェクトは、地図やデータを管理するためのフォルダのようなものです。

これで、アカウントの準備は完了です。
QGISプラグインのインストール
QGISからクラウドへ地図やデータをアップロードしたり、クラウド上のデータをQGISに同期したりするには、専用のプラグイン(拡張機能)を使います。
KumoyのプラグインはQGIS公式のプラグインリポジトリに登録されているため、QGISから直接インストールできます。メニューバーの[プラグイン]→[プラグインの管理とインストール…]からプラグインマネージャを起動し、「kumoy」と検索して、表示されたプラグインをインストールしましょう。

インストールしたプラグインは、QGISのブラウザパネルに追加されます。
プラグインのインストール方法について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
QGISプラグインからKumoyにログイン
アカウントの作成とプラグインのインストールが終わったら、QGISからKumoyにログインしましょう。 ブラウザパネルで[Kumoy]を右クリックし、[ログイン]をクリックします。
![[Kumoy]を右クリックしてログインする](https://images.microcms-assets.io/assets/6c4873527fd24450a0163b40e8e173f2/2a2b40b187ee4b5c843e39ca80397833/howto_kumoy_get-started_12.png?w=1080&fm=webp)
ダイアログが開いたら、[ログイン]ボタンをクリックして、作成したアカウントでサインインします。
ログインが完了すると「プロジェクト選択」画面が表示されます。プロジェクトとは、地図やデータを管理するフォルダのような存在で、WebからでもQGISプラグインからでも作成できます。

詳しい手順は、Kumoyユーザーマニュアルの「QGIS用Kumoyプラグインのインストール」と「QGISで組織とプロジェクトの選択」セクションをご覧ください。
QGISからクラウドにデータをアップロード
Kumoyを使えば、既存の地図をデータごとクラウドにアップロードして、Webマップとして公開できます。
ここでは、国土数値情報ダウンロードサイトで公開されている「学校データ」を加工し、「学校分類コード」ごとにカテゴリ別の色分けを施して淡色地図と重ね合わせた地図をアップロードします。

作成した地図をアップロードするには、ブラウザパネルの[Kumoy]トグルを展開し、[マップ]を右クリックします。表示されたメニューから[現在のプロジェクトを名前をつけて保存…]を選択してください。

最低限「名前」だけ入力すればアップロードできます。マップの情報は後からでも変更できるので、一般に公開する際には説明やデータの出典も忘れずに入力しておきましょう。

今回の例のように、ローカルのデータを含む場合は下記のようなダイアログが表示されます。クラウドへのアップロードに問題がなければ[Yes]をクリックして続行しましょう。

なお、地図の作成方法は今回のようにローカルデータから直接作成する方法のほかに、あらかじめデータだけをKumoyにアップロードしておき、クラウド上のデータから作成する方法もあります。クラウドで管理するデータとローカルに留めるデータを使い分けられるため、用途に応じた運用が可能です。
Kumoyにアップロードされたレイヤは右端にロゴマークが付くので、ローカルのレイヤとクラウドから同期しているデータをひと目で見分けられます。

保存したマップをWeb UIで確認
アップロードが終わったら、Webブラウザで地図を確認してみましょう。
ブラウザパネルの[Kumoy]トグルを右クリックし、[プロジェクト選択]を選択します。

アップロードしたマップのプロジェクトを右クリックし、[ウェブUIで開く]を選択するとWebブラウザが起動します。
![[ウェブUIで開く]をクリックしてブラウザを起動する](https://images.microcms-assets.io/assets/6c4873527fd24450a0163b40e8e173f2/cf33dc1f51e149cb9deb970d0319bd2e/howto_kumoy_get-started_08.png?w=1080&fm=webp)
Webブラウザ上では、スタイルが適用された完成形の地図を「マップ」として閲覧できるほか、データ単体を確認できる「ベクター」も利用できます。
今回は完成した地図を確認したいので、「マップ」から作成した地図の名称をクリックしてみましょう。

Webマップを開くと、QGISで設定したスタイルがそのままの見た目で表示されます。QGISのレイヤパネルのようにレイヤ情報を確認できるほか、地物をクリックすると属性情報も確認できます。

地図を共有したい場合は、共有ボタンをクリックして[公開]に設定し、発行されたリンクを送るだけです。リンクさえあれば誰でもその地図にアクセスできます。

まとめ
Kumoyを使えば、QGISで作成した地図をそのままWeb地図として公開できます。ハザードマップのように複数人で共有したい地図や、細部まで拡大縮小しながら確認したい地図では、インタラクティブなWebマップとして利用することができます。
公式マニュアルでは、この記事で紹介した内容以外にもさまざまな内容をご紹介しています。QGISで作成した地図をより多くの人に届けるために、ぜひKumoyを活用してみてください。
https://mierune.notion.site/Kumoy-2c7bbc3ce0ba80469d1bd29346b808ac
データ出典
- 地理院タイル 淡色地図(国土地理院)
- 国土数値情報「学校データ(全国、2023年度(令和5年度))」(国土交通省)


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