QGISで自作のGISデータを作成しよう!新規シェープファイル作成の手順
この記事でわかること
- 新規でシェープファイルを作成する方法
- ベクタデータの作成方法
こんな人におすすめ
- QGISを使い始めたばかりの方
- 自作のGISデータを作りたい方
- 新規でシェープファイルを作成したい方
はじめに
地図データを作成する際に最初に必要となるのが、新しいベクタレイヤの作成です。QGISでは、シェープファイルを使って簡単に点・線・面を描き、自分だけの地図データを作ることができます。この記事では、新規でシェープファイルを作成する手順を解説します。
シェープファイルについての詳しい説明は以下の記事で解説しているので、あわせてご覧ください。
シェープファイルの注意点
シェープファイルは現在多くのソフトウェアで対応しているGISデータフォーマットですが、扱いにはいくつかの注意点があります。
- 複数のファイルで構成されている
- ファイルサイズの上限が2GBとなっている
- 属性のフィールド名が10バイト(半角で最大10文字)までとなっている
QGISではシェープファイルのほか、GeoPackageや GeoJSONなどその他のファイル形式も対応していますので、必要に応じて適切なデータフォーマットを選択すると良いでしょう。
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新規シェープファイルの作成
まず、点・線・面を作成するためのレイヤを新規で作成します。
メニューバーより、[レイヤ]→[レイヤを作成]→[新規シェープファイルレイヤ]を選択します。
「新規シェープファイルレイヤ」という画面が表示されます。
画面の上部では、保存先やジオメトリタイプ、データの座標系など基本的な項目を設定します。今回は、ポイントレイヤを作成してみます。レイヤの座標系には緯度経度の座標系である「WGS84:EPSG4326」を選択します。
- [•••]をクリックして、データの保存先とファイル名を指定します。
- ファイルの文字コードを指定します。今回はUTF-8を指定します。
- ジオメトリタイプを選択します。今回は[ポイント]を選択しました。
- レイヤの座標系を選択します。右端の[地球儀]ボタンをクリックすることで、対象の座標系を選択します。
なお、今回はポイントレイヤを例にしていますが、ラインレイヤを作成したいときは[ラインストリング]、ポリゴンレイヤを作成したいときは、[ポリゴン(Polygon)]を選択しましょう。
また、「ジオメトリ無し」では、点、線、面といった形状を持たないテーブル(属性情報)のみのレイヤを作成することができます。
続いて、「新規属性」から、属性データの設定をします。後から属性を追加することも可能ですが、必要な属性が確定しているのであれば、このタイミングで設定しておくとよいでしょう。ここでは、「name」というテキスト形式の属性を追加します。
- フィールド名を入力します。シェープファイルではフィールド名は半角10字以内という制約がありますので注意してください。
- データ型は属性値として入力する値に適したものを以下から選択します。
- テキスト:文字列を入力することができます。
- 整数(32bit):整数値を入力することができます。
- 倍精度(double):小数点ありの数値を入力することできます。
- 日付(Date):日付を入力することができます。
- 「長さ」では属性に入力できる文字数(数値の場合は桁数)を、「精度」では小数点以下の数値の桁数を指定します。
- 例えば、「135.245」というように小数点第三位までの6桁の数値を入力したい場合は、長さを「6」、精度を「3」としてください。
- [属性リストに追加]をクリックします。
- 「属性リスト」に上記で設定した内容で属性が追加されます。
- 属性を削除したい場合は、削除する項目をクリックして、右下の[属性を削除]をクリックしてください。
すべての設定が完了したら、[OK]をクリックしましょう。
作成が完了すると、「レイヤパネル」に作成したレイヤが追加されます。ただし、地物はまだ存在していないため、マップ上には何も表示されません。
作成したレイヤの属性テーブルを確認すると、設定時にあらかじめ用意した属性のカラムが存在していることがわかります。
新規でシェープファイルを作成することができたら、続いてそのレイヤに地物を追加していきます。地物の追加方法については別の記事で紹介します。
おわりに
この記事では新規シェープファイルを作成する方法を紹介しました。自分でポイント・ライン・ポリゴンデータを作成していく際には、まず今回の手順のように新規のレイヤを用意しましょう。
また、冒頭で述べたようにシェープファイルは、いくつかの制約があります。必要に応じて他のデータ形式も利用すると良いでしょう。