eyecatch

QGIS 3.26新機能 〜標高断面図ツールが追加〜

投稿日: 最終更新日:
この記事はQGIS 3.26を使用しています。 2024年12月現在のLTRは3.34です。

この記事でわかること


  • QGIS 3.26の新機能

こんな人におすすめ


  • QGISの最新機能に興味のある方

はじめに

2022年6月24日にリリースされたQGIS Ver.3.26では、点群データや地図スタイルに関する便利な新機能が追加されました。

この記事では、その一部をご紹介します。

QGIS3.26 ヘッダー画面
QGIS3.26 ヘッダー画面
この記事は、株式会社MIERUNEのホームページで掲載されていた「QGISブログ」の内容を改訂して掲載したものです。

標高断面図ツールの追加

もともとプラグインとして利用可能だった「標高断面図ツール」が、QGISの基本機能として内包されることになりました。ベクタ、ラスタ、メッシュ、および点群データに対応しています。

COPCをQGISで表示する

COPC(Cloud Optimized Point Cloud Specification)は、「クラウド最適化点群仕様」です。ポイントクラウドデータがOctress構造で保存されることによって、クライアントの必要に応じて一部のデータを抜き出すことができるメリットがあります。そういったCOPCをQGISで表示できるようになりました。配信されているCOPCを「データソースマネージャ」→「点群」より取得できます。公式サイトにあるサンプルデータを表示してみました。

3Dマップビューがより使いやすく

3Dマップビューに3D軸の注釈が新たに追加されました。さらに、3Dシンボルを「2Dシンボルに従う」と設定することによって、2Dシンボルの変更が動的に3Dマップビューに反映されるようになりました。

三角網(triangulation)レンダリングによって点群を平面に補間することができます。

  • 補間なし

  • 三角網補間後

指定した固定間隔で連続値による分類

Ver.3.26以前で等間隔分類を行うことはできましたが、新たに「固定間隔」による分類が追加されました。これにより、指定した間隔サイズで分類することが可能になります。

固定間隔を「10,000」として分類した結果
固定間隔を「10,000」として分類した結果

アニメーションマーカー

アニメーションマーカーが設定できるようになりました。gif、WebPとMNGファイルが利用できます。

風力発電所をアニメーションマーカー表示
風力発電所をアニメーションマーカー表示

ラベルをラインに沿って移動する

今回のバージョンアップにより、ラベルをラインに沿って移動できる機能が追加されました。河川や道路などのラベル配置をする際に便利です。

おわりに

今回は、標高断面図、3Dビューやラベル・シンボロジに関するアップデートを中心にご紹介しました。今回紹介した機能以外にもさまざまな機能が追加されているので、QGIS Ver.3.26のチェンジログもあわせてご確認ください。

この記事を書いた人
QGIS LAB編集部
QGIS LAB編集部

QGIS LABは、オープンソースのGISソフトウェア「QGIS」に関する総合情報メディアです。「位置と情報で世界を変える」をコンセプトに、位置情報で世界を拓くための知識と技術をお届けします。

関連する記事