QGIS 3.26新機能 〜標高断面図ツールが追加〜
この記事でわかること
- QGIS 3.26の新機能
こんな人におすすめ
- QGISの最新機能に興味のある方
はじめに
2022年6月24日にリリースされたQGIS Ver.3.26では、点群データや地図スタイルに関する便利な新機能が追加されました。
この記事では、その一部をご紹介します。
標高断面図ツールの追加
もともとプラグインとして利用可能だった「標高断面図ツール」が、QGISの基本機能として内包されることになりました。ベクタ、ラスタ、メッシュ、および点群データに対応しています。
COPCをQGISで表示する
COPC(Cloud Optimized Point Cloud Specification)は、「クラウド最適化点群仕様」です。ポイントクラウドデータがOctress構造で保存されることによって、クライアントの必要に応じて一部のデータを抜き出すことができるメリットがあります。そういったCOPCをQGISで表示できるようになりました。配信されているCOPCを「データソースマネージャ」→「点群」より取得できます。公式サイトにあるサンプルデータを表示してみました。
3Dマップビューがより使いやすく
3Dマップビューに3D軸の注釈が新たに追加されました。さらに、3Dシンボルを「2Dシンボルに従う」と設定することによって、2Dシンボルの変更が動的に3Dマップビューに反映されるようになりました。
三角網(triangulation)レンダリングによって点群を平面に補間することができます。
- 補間なし
- 三角網補間後
指定した固定間隔で連続値による分類
Ver.3.26以前で等間隔分類を行うことはできましたが、新たに「固定間隔」による分類が追加されました。これにより、指定した間隔サイズで分類することが可能になります。
アニメーションマーカー
アニメーションマーカーが設定できるようになりました。gif、WebPとMNGファイルが利用できます。
ラベルをラインに沿って移動する
今回のバージョンアップにより、ラベルをラインに沿って移動できる機能が追加されました。河川や道路などのラベル配置をする際に便利です。
おわりに
今回は、標高断面図、3Dビューやラベル・シンボロジに関するアップデートを中心にご紹介しました。今回紹介した機能以外にもさまざまな機能が追加されているので、QGIS Ver.3.26のチェンジログもあわせてご確認ください。