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QGISを始めよう!QGISのインストール手順について紹介 〜Windows版、Mac版〜

投稿日: 最終更新日:
この記事はQGIS 3.34を使用しています。

この記事でわかること


  • WindowsとMac環境におけるQGISのダウンロード・インストール手順
  • QGISのLTR版と最新版の違い

こんな人におすすめ


  • これからQGISを始めたい方
  • QGISをインストールしてみたい方

はじめに

QGISとは、オープンソースのデスクトップGISソフトウェアです。位置情報データの作成、編集、分析、可視化などを行うための多数の機能を備えており、誰でも自由にインストール・利用できます。QGISはWindows、Mac、LinuxといったさまざまなOSで利用することが可能ですが、この記事では、ユーザーが多いであろうWindowsとMacにおけるQGIS LTR版のダウンロードからインストールまでの方法について紹介します。

インストールの前に、QGISについて知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

インストールの前に知っておきたいこと

システム要件

QGISは公式で推奨のシステム要件を公開していません

QGISは、比較的軽量に動作するソフトウェアのため、オフィスソフトなどが快適に操作できるようなPCであれば、基本的な地図作成やデータ処理は問題なく行えます。最低でも、以下のようなスペックのPCであることが望ましいでしょう。

項目

推奨スペック

メモリ

8GB以上

CPU

Intel Core i5相当以上

ただし、大規模なデータを扱う場合や高度な処理を行いたい場合は、処理速度が低下する可能性があるため、このような場合は、より高性能なハードウェアが必要になることがあります。

対応するOS

QGISは、Windows、macOS、Linuxなどの複数のプラットフォームで利用することができます

QGISが対応している一覧(出典:QGIS Installers)
QGISが対応している一覧(出典:QGIS Installers

バージョンについて

QGISをインストールする際は、QGIS公式サイトからインストーラーをダウンロードします。

ここで注意すべき点は、「LTR (Long Term Release)」版(安定版)と最新版の2つのバージョンが提供されていることです。 LTR版は長期サポート版であり、安定性が高く、重要なバグ修正が定期的に行われているため、安定性が高いのが特徴です。一方、最新版は新機能が追加されていますが、不安定な要素を含んでいる可能性があります。

初心者の方や業務での使用を考えている場合は、安定性を重視してLTR版を選択することを推奨します。もし、最新の機能を試してみたい方は最新版を選択すると良いでしょう。

ライセンスについて

QGISは「GNU General Public License (GPL)」のもとで提供されており、誰でも無料で使用・変更・配布することができます

32.1. 付録A: GNU一般公衆ライセンス(General Public License) — QGIS Documentation ドキュメント

例えば、QGISを自分でカスタマイズして使うことも、他の人に配布することも可能です。ただし、GPLライセンスの条件として、ソースコードを変更した場合、その変更部分も同じGPLのもとで公開する必要があります

また、商用利用も許可されていますが、配布や変更の際にはGPLの規定に従う必要があります

WindowsでのQGISのインストール手順

インストーラーのダウンロード

下記リンクより、QGIS公式サイトのダウンロードページにアクセスします。

「Before download starts」というページが表示され、寄付を求められます。

寄付をしない場合は、[Skip it and go to download]をクリックします。

[Skip it and go to download]をクリック
[Skip it and go to download]をクリック

「Download QGIS for your platform」ページが表示されるため、[Long Term Version for Windows OS(バージョンX.XX.X LTR)]をクリックします。最新版をダウンロードしたい場合は、右の[Latest Version for for Windows OS(バージョンX.XX.X)]をクリックしてください。

これにより、インストーラーのダウンロードが開始されます。インストーラーは約1.2GBあるため、ダウンロードに少々時間がかかります。

[Long Term Version for Windows OS(バージョンX.XX.X LTR)]をクリック
[Long Term Version for Windows OS(バージョンX.XX.X LTR)]をクリック

インストール手順

ダウンロードが完了したら、ダウンロードしたインストーラーをダブルクリックして、インストールを開始します。

インストーラーをダブルクリックしてインストーラーを起動する
インストーラーをダブルクリックしてインストーラーを起動する

インストーラーにしたがってインストールを行います。[Next]をクリックして、次に進みます。

[Next]をクリック
[Next]をクリック

ライセンス契約書に関する画面に遷移したら、内容を確認してから[I accept the terms in the License Agreement]にチェックを入れて、[Next]をクリックします。

ライセンス契約書を確認して[Next]をクリック
ライセンス契約書を確認して[Next]をクリック

インストール先の指定と、デスクトップ・スタートメニューにショートカットを作成するかどうかを確認する画面に遷移するので、変更を加えずに[Next]をクリックします。

変更を加えずに[Next]をクリック
変更を加えずに[Next]をクリック

以上でインストールに関する設定は完了です。[Install]をクリックしてインストールを開始します。

[Install]をクリックしてインストールを開始
[Install]をクリックしてインストールを開始

「ユーザー アカウント制御」のダイアログが表示された場合は、[はい]をクリックします。

「ユーザー アカウント制御」は[はい]をクリック
「ユーザー アカウント制御」は[はい]をクリック

プログレスバーが表示されるので、インストールが完了するまで待ちます。

インストールが完了するまで待機する
インストールが完了するまで待機する

下記の画面に遷移したらインストールは完了です。[Finish]をクリックして、インストーラーを閉じます。

[Finish]をクリックしてインストーラーを閉じる
[Finish]をクリックしてインストーラーを閉じる

QGISの起動

ここまでの手順でQGISのインストールが完了したため、QGISを起動できるか確認してみましょう。

「スタートメニュー」から[すべてのアプリ]を選択し、[QGIS Desktop バージョン X.XX.X]をクリックして、QGISを起動させます。

[QGIS Desktop バージョン X.XX.X]をクリックしてQGISを起動させる
[QGIS Desktop バージョン X.XX.X]をクリックしてQGISを起動させる

スプラッシュスクリーンが表示された後、次のような画面が表示されたらQGISのインストールが問題なくできています。

起動中に表示されるスプラッシュスクリーン
起動中に表示されるスプラッシュスクリーン
QGISの初期画面が表示された
QGISの初期画面が表示された

MacでのQGISのインストール手順

インストーラーのダウンロード

下記リンクより、QGIS公式サイトのダウンロードページにアクセスします。

「Before download starts」というページが表示され、寄付を求められます。

寄付をしない場合は、[Skip it and go to download]をクリックします。

[Skip it and go to download]をクリックして次に進む
[Skip it and go to download]をクリックして次に進む

「Download QGIS for your platform」ページが表示されるため、[Long Term Version for Mac OS(バージョンX.XX.X LTR)]をクリックします。最新版をダウンロードしたい場合は、右の[Latest Version for for Mac OS(バージョンX.XX.X)]をクリックしてください。

これにより、インストーラーのダウンロード開始されます。インストーラーは約1.7GBあるため、ダウンロードに少々時間がかかります。

[Long Term Version for Mac OS(バージョンX.XX.X LTR)]をクリックすることでQGISのダウンロードが開始される
[Long Term Version for Mac OS(バージョンX.XX.X LTR)]をクリックすることでQGISのダウンロードが開始される

インストール手順

ダウンロードが完了したら、ダウンロードしたインストーラーをダブルクリックして、インストールを開始します。

インストーラーをダブルクリックしてインストールを開始
インストーラーをダブルクリックしてインストールを開始

ライセンスに関するテキストが表示されるため、内容を確認し[Agree]をクリックします。

ライセンス契約書を確認して[Agree]をクリック
ライセンス契約書を確認して[Agree]をクリック

「“qgis-macos-ltr.dmg”を開いています…」と表示されるため、完了を待ちます。

読み込みが完了すると、以下の画面が表示されるため、QGISのアイコンをApplicationsフォルダにドラッグ&ドロップしましょう。これにより、QGISがApplicationsフォルダにコピーが開始されます。

QGISのアイコンをApplicationsフォルダにドラッグ&ドロップ
QGISのアイコンをApplicationsフォルダにドラッグ&ドロップ

コピーが完了したら、QGISのインストールが完了です。

コピーが完了したらQGISのインストールが完了
コピーが完了したらQGISのインストールが完了

QGISの起動

ここまでの手順でQGISのインストールが完了したため、QGISを起動できるか確認してみましょう。

Finderを開き、アプリケーションをフォルダを開き、[QGIS-LTR]をダブルクリックします。

[QGIS-LTR]をダブルクリックしてQGISを起動させる
[QGIS-LTR]をダブルクリックしてQGISを起動させる

初回起動時に「”QGIS-LTR”は、開発元を検証できません。開いてもよろしいですか?」と表示された場合は、[開く]をクリックします。

メッセージが表示された場合は[開く]をクリック
メッセージが表示された場合は[開く]をクリック

スプラッシュスクリーンが表示された後、次の様な画面が表示されたらQGISのインストールが問題なくできています。

起動中に表示されるスプラッシュスクリーン
起動中に表示されるスプラッシュスクリーン
QGISの初期画面が表示された
QGISの初期画面が表示された

QGISフォルダ内にあるその他のアプリについて

QGISフォルダ内には、「QGIS Desktop バージョンX.XX.X」の他に、「GRASS GIS」や「OSGeo4W Shell」などのさまざまなアプリケーションが同梱されています。QGISの基本的な機能のみを使用する場合は、「QGIS Desktop バージョンX.XX.X」以外は使用しないため、その他のアプリは特に気にしなくても問題ありません。

おわりに

この記事ではWindowsとMacにおけるQGISのインストール手順について紹介しました。

上述したように、QGISは、オープンソースのソフトウェアであるため誰でも自由にインストールが可能です。QGISは、多数のコミュニティメンバーによりボランティアで開発がされており、組織や個人からの寄付により開発と維持が実現されています。QGISの可能性をさらに広げたい・貢献したいと考える方は、プロジェクトへの参加や支援もぜひご検討ください

QGISの寄付ページ

この記事を書いた人
QGIS LAB編集部
QGIS LAB編集部

QGIS LABは、オープンソースのGISソフトウェア「QGIS」に関する総合情報メディアです。「位置と情報で世界を変える」をコンセプトに、位置情報で世界を拓くための知識と技術をお届けします。

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