QGISの画面構成(ユーザーインターフェイス)を解説!カスタマイズ方法についても紹介
この記事でわかること
- QGISの初期表示画面
- QGISの画面構成・カスタマイズ方法
- ツールバー・パネルの表示設定
こんな人におすすめ
- QGISをこれから操作してみたい方
- QGISの画面構成について知りたい方
- QGISでレイヤ設定やパネルの画面が消えてしまった方
はじめに
QGISは、使いやすさと柔軟性を兼ね備えたインターフェイスが特徴です。
地図を表示する「マップキャンバス」、レイヤーを管理する「レイヤーパネル」、ツールやオプションを選択できる「ツールバー」や「メニューバー」など、さまざまな機能が効率的に配置されています。これにより、ユーザーは直感的に操作しながら位置情報データの可視化・解析をすることが可能です。
この記事では、メインウィンドウの各インターフェイス要素の説明とカスタマイズ方法について解説します。
初期表示画面
QGISを起動した時に表示される初期表示画面(ウェルカムページ)には、3つの要素が表示されます。
1. 最近使ったプロジェクト
最近開いたQGISプロジェクトのプロジェクト名、ファイルパス、スクリーンショットなどがリストで表示されます。リスト内のプロジェクトをダブルクリックすることで、プロジェクトを開くことができます。
2. ニュース
QGISプロジェクトに関する最新ニュースが表示されます。ユーザーカンファレンスなどのイベントの日程、リリース告知などの情報が含まれます。
3. プロジェクトテンプレート
ユーザーが定義したプロジェクトテンプレートが表示されます。テンプレートを使用することで、新しいプロジェクトを素早く作成できます。
初期表示画面の状態を消したい場合は、ツールバーから[新規プロジェクト]をクリックしましょう。
すると、初期表示画面が消えて新規プロジェクトとしてマップキャンバスが真っ白な画面が表示されました。
初期表示画面のカスタマイズ方法
初期表示画面は、[メニューバー]→[設定]→[オプション]から変更することが可能です。
例えば、起動時に特定のプロジェクトを自動的に開いたり、新しいプロジェクトを作成する設定などが可能です。
QGISの画面構成
では、ここからはQGISの画面構成について説明します。メインウィンドウには5つの要素が表示されています。
1. メニューバー
画面上部に配置され、ここからQGISの全ての機能にアクセスできます。項目には「プロジェクト」「編集」「ビュー」「レイヤ」「設定」「プラグイン」「ベクタ」「ラスタ」「データベース」「メッシュ」「プロセシング」「ヘルプ」があります。
2. ツールバー
頻繁に使用する機能へのクイックアクセスを提供します。主なツールバーとして以下のようなものがあります。
- プロジェクトツールバー:新規プロジェクト作成、保存などの基本的なファイル操作
- ナビゲーションツールバー:ズームイン/アウト、パンなどの地図操作
- 属性ツールバー:地物情報の表示や属性テーブルの操作
- 高度なデジタイジズツールバー:新規レイヤーの作成や編集
3. パネル
レイヤの操作などの特定の機能や情報にアクセスするためのウィンドウです。主要なパネルには以下のようなものがあります
- レイヤパネル:プロジェクト内のレイヤーを管理
- ブラウザパネル:コンピュータやデータベース内のGISデータを参照
- プロセシングツールボックス:様々な空間解析ツールにアクセス(デフォルトでは表示されていないので、「メニューバー」→「プロセシング」→「ツールボックス」より表示が可能)
4. マップキャンバス
QGISの中心的な部分で、ここに地図が表示されます。QGISに追加したレイヤーやプロジェクトの設定に基づいて、2Dの地図が描画されます。マップキャンバス上では、ズームイン/アウト、パン、地物の選択など様々な操作が可能です。
5. ステータスバー
画面下部に位置し、現在の縮尺、マウスカーソルの座標、プロジェクトの座標参照系(CRS)などの重要な情報を表示します。
ツールバー・パネルの表示設定
ツールバーの表示・非表示は、メニューバーの[ビュー] → [ツールバー]から設定できます。
パネルも表示・非表示の切り替えが可能です。メニューバーから、[ビュー]→[パネル]から、開くアイテムを設定できます。
また、ツールバー上で右クリックをすることで、上記と同様にツールバー及びパネルの表示・非表示の設定を行うことも可能です。
ブラウザパネル・レイヤパネルが表示されない場合の対処法
QGISを操作している時に、レイヤパネルやブラウザパネルの右上に表示されている[×]ボタンを誤ってクリックしてしまい、パネルを閉じてしまうことがあります。
このように誤ってパネルを閉じてしまった場合は、上記で説明したように[ビュー]→[パネル]より対象の項目にチェックを入れることでパネルを再表示させることができます。
また、ツールバーのアイコンやパネルについては、位置を調整することが可能です。
ツールバーの場合は、移動したいアイコンの先頭の[二列の点]をドラッグして希望の位置に移動することが可能です。
パネルの場合は、パネルの上部をクリックし、そのままドラッグすることで位置を変更することが可能です。
なお、パネルをドラッグした状態で、マップキャンバスの隅の方に移動させると青色の領域が表示されます。その状態でドラッグを解除すると、ドッキングした状態でパネルが表示されます。
おわりに
今回の記事では、QGISのメインウィンドウのインターフェイスについてや、そのカスタマイズ方法について紹介しました。
QGISでは、ユーザーの好みに応じてインターフェイスを柔軟にカスタマイズできるため、自分の作業スタイルに最適な環境を構築できます。ぜひこの記事を参考に、QGISのインターフェイスを自分流に調整し、より快適で効果的なGIS作業環境を作り上げてください。