QGIS証明書プログラムについて
この記事でわかること
- QGIS証明書プログラムの概要
- QGISへの貢献方法
こんな人におすすめ
- QGISで取得した技術の証明が欲しい方
- QGISの講習に興味がある方
はじめに
みなさんは「QGIS証明書プログラム」をご存知でしょうか?QGIS公式サイトのドキュメントページでは紹介がありますが、日本語のドキュメントはほとんどないため、普段からQGISを使用している方であってもその存在を知らない方が多いのではないかと思います。この記事では、QGISへの貢献や学習の成果が公式に認められる「証明書」について解説します。
QGIS証明書プログラムとは
「QGIS証明書プログラム」は、QGIS プロジェクトへの貢献と、QGISに関する良質なトレーニングの提供を促進するために設計されているもので、「QGIS証明書プログラム」に基づいて承認された組織は、提供するトレーニングの受講者に対して所定の「証明書」を発行できるようになるというものです。
承認のプロセスとしては、組織からの申請に基づいて、スイスに設置された「QGISプロジェクト運営委員会(PSC:Project Steering committee)」等による審査が行われ、QGISプロジェクトへの貢献とトレーニング資料の品質についてレビューを受けて、承認の決定が下されることになっています。
ちなみに、QGISプロジェクトへの貢献に含まれるものとしては、以下の活動が示されています。(QGIS公式サイトより引用し一部改変)
- 開発 / QGISへのコミット
- QGISドキュメンテーションとトレーニング教材への貢献
- QGIS資料の翻訳
- プラグインの提供
- バグ報告の提出
- 新機能開発を財政的に支援する
- QGISへの寄付と後援
- 地元のQGISユーザーグループへの参加
- QGISトレーニング資料の公開
- QGIS書籍の著述
MIERUNEとQGIS証明書プログラム
MIERUNEは、2021年にQGISプロジェクト運営委員会より「QGIS証明書プログラム」の承認を受けています。これは、MIEURNEのこれまでのQGISプロジェクトへの貢献とQGISトレーニングの品質について承認を受けたということになります。なお、2024年9月現在、MIERUNEは日本で唯一の認証機関となっており、世界中でも約50程度の認証機関しか存在しません。
証明書の発行
上述の通り、MIERUNEは認証機関であるため、提供する特定のトレーニングの受講をされた方には「QGIS証明書プログラム」に基づく証明書を発行することが可能となっています。証明書の発行には、QGISプロジェクトが発行する手数料として20ユーロを支払う必要がありますが、この費用はMIERUNEを通してQGIS プロジェクトに還元されることになるため、トレーニングを受講することでQGISのプロジェクトに対して貢献することが可能となります。
おわりに
今回のブログでは、「QGIS証明書プログラム」について紹介しました。MIERUNEが実施しているQGIS講習会では、定期開催を実施している入門・初級・中級のトレーニングコースと、それに派生する企業様向けのオーダーメイド講習会について、今回紹介させていただいた「QGISプロジェクト運営委員会」による証明書を発行いたします。興味のある方は、ぜひ「QGIS講習会」のページをご確認いただき、トレーニングにお申し込みしていただけると幸いです。
また、MIERUNEでは世界の組織の「QGIS証明書プログラム」における発行枚数を可視化した「QGIS証明書マップ」を作成しました。下記のリンクからご覧いただくことができます。他の地域と比べると日本での発行枚数はまだまだ少ないので、今後も講習会を通して発行枚数を増やし、QGISに貢献していきたいと思います。